ショートストーリー「心に残る映画には、もう一つの物語が」

映画のセリフから気に入った「日常英会話」を拾い出しキーセンテンスとして作成した『創作 Short Story』

我々は同じ境遇だって言おうとしたのです。I was saying that makes two of us.

第149号『イングロリアス・バスターズ
原題「Inglourious Basterds」

アメリカ映画 上映時間152分
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(何度も電話するが話し中で、イライラしている健。 やっと繋がる。)

 健:女の長電話にはあきれるよ! 一日中電話してるんだろう!
奈緒:その言葉、そのままお返しするわ! あなたこそ何処に電話していたのよ!
 健:何だって…! ということは、お互いに電話を掛け合っていたということか。
奈緒:ショックなことがあったから、あなたに聞いてもらおうと思って電話していたのよ。
 健:(小さな、元気ない声で)俺も同じ気持ち。
奈緒:聞こえないわ、何と言ったの?
 健:同じ境遇だと言ったんだ。 …実は、俺、頭のてっぺんが薄くなってるのに
   気が付いたんだ。
奈緒:大丈夫よ、心配することないわよ。他人に言われるとショックだけど、自分で
   気がついたんだから。
 健:…!