ショートストーリー「心に残る映画には、もう一つの物語が」

映画のセリフから気に入った「日常英会話」を拾い出しキーセンテンスとして作成した『創作 Short Story』

悪いこと言わないから。Do yourself a favor.

第165号『小さな命が呼ぶとき
原題「Extraordinary Measures」

アメリカ映画 上映時間105分
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(健の事務所)

 健:清水君、悪いけど今年の夏のボーナスはゼロだ。申し訳ないので、夕食を奢るよ。
清水:(渋い顔)健さん、どんな料理でも良いですよね? 結局ボーナスを出すより
   高くつくと思いますけど!
 健:バカ言え、お前が食う物くらいたかが知れてるさ。どこでも良いから今夜予約を入れておけ!

(レストラン北海。高級レストランには見えない。)

清水:健さんキャビア30g注文して良いですか?
 健:おいおい、キャビア出すの、この店!?あのね、悪いこと言わないから、赤いキャビア
   “いくら”にして、黒い“いくら”はお前が社長になった時の楽しみに取っておけ!
   食べ方だけ、教えとくよ。最高級のキャビアはグリーンがかったグレー色をした大粒なんだ。
   まずブリニというパンケーキにサワークリームをたっぷり塗り、キャビアをスプーンでザクッと
   のせる。あとはガブリと食べるだけ。
清水:(健を無視し)すみません、キャビアを30、いや50g。それからよ~く冷えた最高級のウォッカ
   ボトルでね。こちらのサラリーマンさんは、一番安い赤い“いくら丼”1つと冷めた味噌汁1杯ね。
 健:…!!