ショートストーリー「心に残る映画には、もう一つの物語が」

映画のセリフから気に入った「日常英会話」を拾い出しキーセンテンスとして作成した『創作 Short Story』

考えておきます。I'll think about it.

第167号『小さな村の小さなダンサー』
原題「Mao’s Last Dancer」

オーストラリア映画 上映時間117分
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奈緒の部屋。時計は深夜の12時を過ぎている。突然携帯がなる。)

 健:英語天才の奈緒ちゃん、ちょっと教えてよ!
奈緒:こんな夜中にくだらないことで電話しないでって言ったでしょ! またどこかで飲んでるんでしょ!
 健:ごめん、ごめん、大学時代の友達の川畑覚えてるよね?彼のガールフレンドはアメリカ人なんだ。
   それでね、先日いよいよ、“結婚してくれる?”と告白したら、彼女、“I’ll think about it.”と答えた
   んだって。奴、いま一緒に飲んでいるんだけど、一体これどういう意味なのか、奈緒ちゃんに
   聞いてくれって言われてね。
奈緒:英語の話し言葉は、情況によって意味が違ってくるけど、このケースでは間違いなく“お断りよ”の
   意味ね。だけど、“結婚してくれる?”なんて他人の話なんか聞きたくないわ!
 健:そう怒るなよ!じゃあ、ね~、明日の晩は一緒にご飯食べようよ。
奈緒I'll think about it.
 健:…?!