ショートストーリー「心に残る映画には、もう一つの物語が」

映画のセリフから気に入った「日常英会話」を拾い出しキーセンテンスとして作成した『創作 Short Story』

がまんできなかったの。 I just couldn't help myself.

第13号『ペイチェック 消された記憶』原題「Pay Check」

アメリカ映画 上映時間118分
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  (場所は健の会社。同僚の譲治、真理と共にカフェテリアで昼食をとりながら。
   4月は桜とともに、学校は新入生、会社は新入社員を迎える季節。)

 健:僕らの気持ちもなんとなくフレッシュになって、新しいことを始めようという
   気持ちが湧いてくるね。譲治のチームにも新人は配属されたの?
譲治:そうなんだ。大学で情報技術(Information Technology)を専攻した
   バリバリ女性だよ。それに趣味を聞いたら、映画と英語なんだって。
   僕達、気が合うみたいなんだ。
真理:どうしたの譲治、口元がゆるんで。笑いがどうしても抑えられないような様子よ。
   きっと彼女、あなたのお気に入りのタイプじゃないの?
 健:最近の新入社員はどちらかといえば女性が優秀だね。まじめでよく勉強していて、
   学校の成績もAばかり。仕事も根気よくコツコツやるし、将来の幹部社員は
   きっと女性ばかりじゃないの。  
真理:そうよ、アメフットと女の子に夢中で、やっと卒業。当時の好景気が幸いして
   一流会社に就職できた譲治とは大違いだわ。
   きっと将来、彼女があなたの上司になるかもよ、譲治。
譲治:学生時代は若かったからね…、自分を抑えられなかったんだ。
   (でも)真理、今日は僕に当たりがきついね。デザートにチョコレートパフェを
   ご馳走するよ。
真理:うれしいんだけど…、甘いものは控えようと4月1日に決心したばかりなの。
   でも、いいわ。チョコレートのことになると我慢できないわ