ショートストーリー「心に残る映画には、もう一つの物語が」

映画のセリフから気に入った「日常英会話」を拾い出しキーセンテンスとして作成した『創作 Short Story』

僕がパンなら君はバター、僕の命にとって必要な呼吸(空気)だ。You are the butter to my bread, (and) the breath to my life.

第151号『ジュリー&ジュリア
原題「Julie & Julia」

アメリカ映画 上映時間123分
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(お正月。 奈緒の実家のキッチン。  奈緒と母親が料理を作っている。)

  奈緒:健ちゃん、これ一口食べてみて? 今日はどうも味が分からないの。
   健:どれどれ、うん、美味い。 これこそ俺好みの味だよ!
     奈緒僕がパンなら、君はバターだ。
  奈緒:お正月からおべっか使っても無駄よ。私、まだ怒ってるんだから。
     年末の醜態は何よ!くだらない俳句でクダを巻いたりして。
     今年は、嫌な部長も定年退職し、四月からは新入社員の部下も増えるん
     でしょ。無能力の上司を持った部下は悲劇よ。 約束して!
     今年こそは飲むのを控え、しっかり稼いで貯金を増やすのよ!
奈緒パパ:(リビングで1人飲んでる)
     お~い、健ちゃん、“パンとかバター”がどうのこうのって、何ぐちゃ
     ぐちゃ言ってるんだい?
     めでたい正月なんだから、こっちに来て飲みなさい。
     “人はパンのみにて生くるにあらず”だぞ!
奈緒ママ:(奈緒の耳元にささやく)
     うちの孫は女系の DNA を引き継いで欲しいわね!
  奈緒:全く異存なし! でも今年は無理よ。